MikiTech

文系新卒エンジニアの学習記録

【業務刷新】プロセスマイニング(PM)について簡単に調べみる

はじめに

業務刷新について携わる上で、プロセスマイニングという言葉に触れる機会があったためアウトプット。
至らぬ点ありましたらご教授ください。

プロセスマイニングとは

デジタルトランスフォーメーション(DX)が加速していく中で、その膨大なデータなどを如何に活用し、プロセスを改善・効率化していくかが問われる現代においてプロセスマイニングは今注目を浴びているワード。

日々の業務プロセスの中で発生するログデータなどを可視化し、問題と原因を追求し解決する事ができる。

プロセスマイニングは、プロセスマイニングのツールを使うことで、さまざまなシステムやアプリケーションを通じて生成されるイベントログを、時系列でパターン別につなぎ合わせて可視化します。
プロセスマイニングとは? ~業務プロセス革新の最新手法~ - KPMGジャパン

2018年頃から欧米を中心としてRPAの次の業務効率化の手法として注目を浴びているようだ。

プロセスマイニングが生まれた背景

RPAなどが活発になったことで、業務効率化市場の拡大と関心の高まりが見られる様になる。
RPAとは単調なバックオフィス業務をロボットが代行してくれるモノ。

だが、RPAブームが加速することで「とりあえず入れてみる」ことを行った結果、業務プロセスにそぐわない粗悪な自動化が進み本質的な業務改善に至らないことが起こっている。
まさに手段の目的化で失敗した事例。

japan.zdnet.com

RPAにはプログラミングほどの高度な知識が必須とされないため、業務部門のユーザーでも短時間の講習を受けるだけでシンプルなロボットなら簡単に作れてしまいます。こうした利便性や手軽さがアダとなって、属人的なロボットがどんどん乱立していき、ガバナンスの取れていない状態、または本質的な業務改善の必要性が隠蔽されてしまう可能性もある
RPA全盛の今、「プロセスマイニング」が必要な理由 | IT部門をビジネスクリエイティブ集団に(システム運用管理のTips情報が満載!)

またRPA以外にも、従来のヒアリング方式などによる業務課題の可視化では、 課題のボトルネックが見えづらかったという背景も存在する。

結果として狙いどおりの業務プロセスの最適化が実現できればまだ良いのですが、実際には途中で頓挫してしまうケースも珍しくありません。それもそのはずです。組織が大きくなれば、担当者が熟知しているのは業務のうちごく一部のプロセスに過ぎず、全体を把握している人はごく少数であるのが実情
イベントログを活用して、業務プロセス全体の最適化を図る | IT部門をビジネスクリエイティブ集団に(システム運用管理のTips情報が満載!)

こういった背景のもと、業務プロセスの本質的な改善を行うためにプロセスマイニングが欧米で流行し始めた。

プロセスマイニングを導入する

詳しい導入方法は以下に記載されていた。

www.heartcore.co.jp

簡単に言えば以下の手順を踏むようだ。

1.スコーピング
2.データ理解
3.イベントログデータ作成
4.プロセスマイニング実行
5.評価と対応策立案
6.展開
7.モニタリング

プロセスマイニングプロジェクトの進め方 | プロセスマイニング導入ガイド |ProcessMiningならHeartCore| ハートコア株式会社(Heartcore, Inc.)

スコーピング

要件定義によく似た部分。
その名の通り、対象となる業務プロセスとマイニングの目的を明確にし、分析手法や体制、ツールなども選定する。

ツールは現状様々な選択肢が用意されている。

あまり純ジャパツールは無いイメージ…

データ理解

スコーピングで策定したプロジェクト計画に合わせて、イベントデータとしてどんなデータ分析項目が必要かまたどこのログが記録されているのかなどを特定する。
ツールにデータ一式をぶち込むためには、最低でも「案件ID」、「イベント(活動)」、「時刻(タイムスタンプ)」が必要なようだ。

イベントログデータ作成

前項で特定したデータをまとめていく。
ツールに入れるために構造化されたクリーンデータが必要。

プロセスマイニング実行

イベントログのデータセットを挿入することで、瞬時にデータフローができるようだ。 (すげぇ)
後は様々な分析ツールを駆使し多面的にデータを見ていく。

評価と対応策立案・展開・モニタリング

わかりやすいとは思うが、データを分析していった後、レビューし対応策を練る。
PDCAを回していくイメージだ。

問題点

日本でプロセスマイニングが広まっていない理由として、日本のビジネスプロセスの体系にある。
日本は基本的にエクセルなどを利用したプロセスであり簡単にログを計測できないのに対し、ドイツなどではSAP(ERPツール)が主流だそうだ。

it-biz.online

そのため簡単にログを収集できる。

Q:日本企業の導入に向けての課題は?
A(神野CEO):日本のプロセスマイニングの問題点はもう一つある。ドイツではSAPが標準だ。ほぼすべてのプロセスが可視化できる。日本では業務の中心がMicrosoft Excelだ。Excelはログが出ず、Excelの作業を可視化できない。ERPCRMの可視化はできるが、社員が行っている業務は可視化できず、分断が生じている。これがプロセスマイニングの普及が遅れている理由だ。加えて、SAPのログにしても3カ月、1週間で捨ててしまう企業が多い。日本企業は、ログの取得ができていないことが導入の課題となっている。
働き方改革支援としてのプロセスマイニングツールの海外動向と国内の状況 ~ハートコア社へのインタビュー | InfoComニューズレター


このインタビューに答えているハートコア社が提供する、CONTROLIOというツールでは、PCの操作ログ(『PC上で行う全ての業務を1操作単位で捕捉・記録し、適切に分析を行う』)を出力してくれるらしい(後PCの録画もしてくれるらしい)ので、もしかするとエクセルなどの業務も可視化できる…?

まとめ

簡単にではあるがプロセスマイニングについてまとめた。
これからビジネスの生産性を向上させるためには、単にRPAを導入するのではなく、プロセスマイニングで本質的な課題を可視化し分析しRPAの導入を検討するという流れを汲んでいくことが重要そうだ。

機会があればプロセスマイニングツールの勉強をしたい。
無料トライアルを探してみよう。。。